2014年2月7日金曜日

最近思い出した父との思い出

今、父は人間として生きている状態の中で、
一番芳しくない状態にいる。
要するに寝たきりだ。
その父との幼少の頃の思い出が、
最近、鮮明に思い出されたのでここに書き留めておく。

ボクは小学校上がる前くらいだったか、
新宿に父と一昨年亡くなった伯父と三人で映画を観に行った。
映画を観つつ、父はボクに何か、ポップコーンだったかビールだったかを買ってくるように命じて、小銭を渡して送り出したんだけども、
途中でボクはゲームコーナーにあるピンボールが小銭を入れれば
プレイできると知り、父から預かった小銭をそこに費やしてしまう。
不審に思った父がゲームコーナーで、夢中でプレイするボクを発見して、
憤怒激怒し、ボクは確か「ぐー」で殴られたはずだ。

しかし、この瞬間、ボクは背徳の快楽を知ってしまったし、
これは貴重な父から教わったメソッドの、
非常に重要な部分であると思っている。

そして、この顛末を終始傍観していた伯父が、
一体どうしていたかというと、
ずっと、笑っていたのである。

確かに滑稽だ。

三人で観に行った映画は確かペーパームーン、
親子詐欺師の映画。
伯父は、そういうのもひっくるめて笑っていたのだと思う。

そんな父との思い出が、鮮やかによみがえった、冬。

2013年1月26日土曜日

テロ

件のようなことが起きるたびに、暴力によって物事を進めていこうとする連中に対して、すごく憤りを覚える。しかし、旧宗主国が、西側が資源をわがもの顔でかすめ盗っていくことに対して、それを不満とする側に、他にどういう抵抗の方法があるのだろうか。

そもそも日本を含む西側諸国は、アラブ、アフリカの資源を公平な手続きによって得ているのだろうか。それが正当性のあるものならば、どうしてこのような人質事件や殺害が頻発するのだろうか。

犯行側の要求が身代金、って単純な話ではないところにも、もっと鋭く焦点が当てられるべきだろう。

隣国ニジェールには、汚染されながらのウラン採掘に携わる、現地の人たちがたくさんいるそうだ。低賃金でその人たちを使うだけでなく、健康被害までをも及ばせているのは、他ならぬわれわれ、ウラン消費国だ。

原発はコストが安いという。日本で消費されるウランのうち、13%を産出するのはニジェール、最貧国のひとつなのである。

マリ、アルジェリア、ニジェール、リビアにまたがる、国境に拘束されないトゥアレグ族の血気盛んな若者が、さまざまな場面で搾取される同胞をみてきて、怒り狂ってテロリストになってしまうのもわかる気がする。

こういった場面で、わが国はフランスに対して、人質の人命を優先し、マリへの軍事介入を一時的にでも撤退するよう、要求できたら良かった。わが国は西側の一員ではなく、中立の立場であることを表明できたとしたら、事態が少しは変わっていたのではないか、と思わずにはいられない。